Inoue Methodsでは、理論と実践が表裏一体です。日々の忙しい臨床の毎日で、どうやって研究していくかもまた重要だからです。

 

そのためにはさまざまな意味での効率化が不可欠で、ここではInoue Methodsの作成者の経験からの話をします。

効率化の基本的考え方

人間と、例えばPCを比較するとどうか?

 

大前提

研究を行い、論文として結実する主体は(当たり前だが)人間である。。

 

人間の特性

Pro(強み)

150億の脳細胞ネットワークによる究極のクラウド

新しい概念を校正することができる

Con(弱み)

集中力がすぐ低下する

定型作業においてミスし飽きが来る

 

PCの特性

Pro

与えられた命令に対する反応は正確無比かつ高速

疲れ知らず(壊れるまで)

Con(弱み)

本質的には独創物を生み出さないツール

曖昧な概念を処理できない

 

したがって、

「効率化できる定型業務はできるだけPC、研究の発想などそれ以外は人間」

SchoolあるいはScholarの語源

プラトンとアリストテレス:School of Athens(アテネの学堂)から 出典 Wikipedia Commons(クリックで拡大)
プラトンとアリストテレス:School of Athens(アテネの学堂)から 出典 Wikipedia Commons(クリックで拡大)

話は古代ギリシャまで遡る。語源はscoleといい、「自由な時間があって暇なこと」を意味する。

 

周辺国を従え繁栄したアテネの富裕民は、日常の労働は奴隷に任せ、時間を持て余すようになった。そういう人々やその子弟に、読み書きを始めとした学習をさせたのが始まりと言われている。したがって、schoolは「人々が集まって学び知識と経験を共有する場所」であり、そこに集う人をscholarと呼ぶようになった。ゆえに、schoolには本来下記の意味を内包している。

 

・双方的学習 A learner is a teacher, and a teacher is a learner.

・能動的学習 Active learning to find questions, solutions and answers.

・議論・討論 Discussion with other people to share experience and knowledge

そして、

・知的幸福感 Fun to go to shcool for the above!

 

科学技術がいかに進歩しようと、人の心とその知的活動のありようは変わるまい。大学などの高等教育もいまや専門知識の習得の場所となりつつあるが、その代わりに失われるものがあると感じる。いまだもってLiberal artsの価値は不滅であろう。

 

どうでしょうか、先ほどの「PCと人間の役割分担」に相通ずるものがありますね。

 

*アテネ(アテナイ)の学堂、大画面のある人は高解像度中解像度でお楽しみください。

*Inoue Methods作成者による絵画の説明があります。ナレーションの出典サイトA, B, C